中年、無職、写真を撮る

ささやかな人生の、通り過ぎていく日々を記録する。

砂場あそび

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荒れ果てた両親の家の庭の片隅に、かつて砂場だった場所がある。

砂遊びが大好きだった私の息子のために、父が作った。

レンガで囲われた小さな砂場は、息子のお気に入りの場所だった。使い古しの鍋やジョウロで時間を忘れてよく遊んだ。

 

あれから10年近い時間が過ぎた。

両親がここで暮らす時間はおそらくほとんど残されていない。

幸せだった日々は平等に過ぎ、そして忘れられていく。

 

人生は捨てたもんじゃない、そう思う。しかしそれでも、人生は残酷だ。